空き地を駐車場にするには?開業までの流れやメリットなどを解説 

2024.01.24
空き地を駐車場にするには?開業までの流れやメリットなどを解説

駐車場経営は、できるだけ初期費用を抑えた土地活用の方法のひとつです。空き地を駐車場にするまでの流れや駐車場として土地を活用することのメリットなどを解説します。

空き地を駐車場にするには?開業までの流れやメリットなどを解説

土地を持っていても、ただそこにあるだけでは資産とはいえません。それどころか、所有していることによって生じる固定資産税、除草などの管理費用によって負債になる可能性が高いでしょう。そんな中で、できるだけ初期費用を抑えた土地活用の方法として注目されているのが、駐車場経営です。

この記事では、空き地を駐車場にするまでの流れや駐車場として土地を活用することのメリットなどについて解説します。

空き地を駐車場にするための2つの方法

空き地を駐車場にする場合、まずは駐車場の形態について、「月極駐車場」と「コインパーキング」のどちらにするかを選ぶ必要があります。ここでは、それぞれについて詳しく説明します。

月極駐車場

コインパーキングと月極駐車場の違いは?それぞれのメリットを解説

月極駐車場は、利用者と1ヵ月単位の賃貸契約を結んで、区画を貸し出すタイプの駐車場です。
原則として月極駐車場は、次月分の利用料を前払いで前月に支払う仕組みのため、利用者がいる限り安定した収入が期待できます。ただし、賃貸住宅の家賃と同様、利用者は近隣の競合の条件と比較して検討するため、あまりに賃料を高く設定しすぎると空室が増えるリスクがあります。


月極駐車場は、長期間利用する人がほとんどなので、住宅に隣接して駐車場の用地を確保しにくい都心の住宅地、駅前、オフィス街などでの需要が高いでしょう。

コインパーキング

コインパーキング

コインパーキングは、エリアを訪れる不特定多数の利用者を対象として、利用した時間に応じて料金を受け取るタイプの駐車場です。車両をロックして制御する装置と、ロックの有無で料金を判別する精算機を設置することにより、無人で24時間運営するのが一般的です。

利用料金の設定は、エリアの賃料の影響を大きく受ける月極駐車場とは異なり、比較的自由です。コインパーキングは、駅前や商業施設の周辺、観光地などでの短時間利用の需要が高い駐車場です。そのため、利用時間帯に応じて利用料金を変えるなどの工夫をすると、収益を拡大させることができるでしょう。

空き地を駐車場にするまでの流れ

空き地を駐車場として利用する場合、「個人経営方式」「管理委託方式」「一括借り上げ方式」のいずれかの経営方法を選ぶ必要があります。ここでは、一括借り上げ方式を選択した場合を想定して、空き地が駐車場になるまでの流れについて解説します。

空き地を駐車場にするまでの流れ

1 駐車場経営企業に問い合わせをする

まずは、駐車場経営企業に問い合わせをし、所有している空き地を駐車場にしたい旨を伝えます。

駐車場経営企業は複数あるため、いくつかの企業に問い合わせ、サービス内容や委託費用、手数料などを比較検討しましょう。

多くの駐車場経営企業では、経験豊富なスタッフが対応してくれます。駐車場経営を行うにあたっての不安や疑問についても、この時点で相談しておくと安心です。

2 土地調査や近隣の調査を実施する

土地調査や近隣の調査を実施する

駐車場経営を成功させるには、その土地の需要に合ったタイプの駐車場を作ることと、利用者が安心して停められる安全な土地であることが大切です。そのため、駐車場として利用する予定の空き地について、形状や立地、周辺環境などの現況と、エリアの駐車場の調査・分析を、あらかじめ行っておきましょう。

3 駐車場経営企業からプランの提案をもらう

駐車場経営企業の調査によって、「住宅地で月極駐車場が不足している」「駅前で、短時間利用の需要が高いがコインパーキングが少ない」「競合が複数あるが、通りを隔てているので一定の需要が見込める」などの客観的・総合的な分析が出たら、駐車場経営企業からプランの提案をもらいます。その提案をもとに、運営する駐車場のタイプを決定しましょう。

駐車場は、狭小地・変形地など住宅の建築に適さない土地でも有効に活用できる方法ですが、停めやすさは利用者を安定的に獲得する上で非常に重要です。車の侵入経路や、周辺施設からの導線を踏まえた駐車場レイアウトを提案してもらうようにしてください。

4 駐車場経営企業と契約する

提案されたプランに納得できたら、駐車場経営企業と一時使用貸借契約を締結します。

契約内容について不明点があるときは、うやむやにせず必ず確認しましょう。

5 開業に向けた工事を実施する

開業に向けた工事を実施する

駐車場経営企業が主導して、開業に向けた工事が行われます。

最初に、土地をきれいに均し、コンクリート舗装をします。区画を割り、必要に応じて車停めをつければ月極駐車場は運営を開始できます。コインパーキングにする場合、車の出入りを制御するロック版、精算機のほか、防犯設備や照明、看板なども設置することが多いでしょう。

6 駐車場をオープンする

駐車場が完成したら、利用者を募集して経営をスタートします。駐車場経営企業にすべての運営管理を任せる一括借り上げ方式の場合、オーナー様は利用者の増減にかかわらず、一定の賃料を受け取ることができます。


空き地を駐車場にするメリット

「相続したものの遠方で管理しきれない」「狭小地で使い道がない」といった理由で放置している空き地は、駐車場にすることでさまざまなメリットが得られます。ここでは、大きく3つのメリットを紹介します。

空き地を駐車用にするメリット

初期費用を抑えながら土地活用ができる

上物がない分、初期費用を抑えて経営を開始できる点は、駐車場経営のメリットです。
土地にアパートやマンション、トランクルームなどを建てて経営する場合、建築費がかさみます。自己資金に余裕がないと、これらの土地活用の方法には、なかなか手を出しにくいでしょう。

他の用途に容易に転用できる

舗装して設備を設置しただけの駐車場であれば、「駐車場経営を始めてみたけど、賃貸住宅の経営に変更したい」といった場合にもスムーズな転用ができます。

短期間だけ土地を活用して自宅を建てたり、売却したりすることを視野に入れている場合、上物があると解体に費用と時間がかかってしまうため、他の用途に転用する可能性がある場合、駐車場経営はおすすめの土地活用の手段なのです。

立地や土地の形に左右されにくい

土地の中には、非常に狭い土地やいびつな形をした土地もあります。こうした土地は、上に建物を建てることが難しく、無理に建てても入居者の獲得が難航することが予想されるため、活用方法がなかなか見つからずに放置されてしまうことが少なくありません。

しかし、駐車場経営の場合、車1台を停められるだけのスペースがあれば、経営できます。そのため、都心部の非常に狭い土地でも、立地条件さえよければ収益を上げる土地に変わる可能性が十分にあるのです。

空き地を駐車場にするデメリット

空き地を駐車場にすることによって、残念ながらデメリットが生じることもあります。
ここでは、空き地を駐車場にする際の3つのデメリットについて、それぞれ説明します。

初期投資を回収できない可能性がある

駐車場経営は少ない初期投資で始められる土地活用方法ですが、場合によっては赤字になり、初期投資が回収できないことがあります。具体的には、下記のようなケースです。

・需要がない場所だった
予想していた需要の見込みが外れ、利用者を獲得できないと、収益を生み出すことができません。利用者がいない状態でも、確実にランニングコストはかかっていくため、初期投資分を回収できない可能性が高くなります。

・想定より固定資産税が高かった
駐車場は、住宅用地と違って固定資産税や都市計画税の優遇措置がありません。土地評価額の満額が課税されることを考慮して経営計画を立てないと、赤字になる場合があります。

定期的な管理業務が必要

駐車場として開業した後は、利用者の利便性や満足度が落ちないよう、駐車場を管理しなければなりません。特に、空き地にロープを敷いて簡単に区画を仕切っただけの駐車場などは、少し放置すると雑草が生い茂ってしまい、ゴミの不法投棄が発生したり害虫の温床になったりする場合があります。そのため、日頃から小まめに見回りをし、衛生管理をしましょう。
管理を疎かにすると、利用者をはじめ近隣住民、所属する町内会などからクレームがくることも考えられるため、注意が必要です。

賃料を滞納される場合がある

月極駐車場の場合、賃料を滞納される可能性があるというデメリットもあります。
時には、駐車場内に車を残したままの状態で、利用者と連絡がつかなくなるケースもあります。

もし、駐車場に車が放置されていたり、賃料を払っていなかったりしても、契約者の所有物である車をオーナー様が勝手に移動することは不可能です。そのため、新規の募集ができず、1区画分の賃料を失ったまま耐えるしかないという理不尽な状況に陥ってしまう可能性もゼロではありません。

空き地を利用した駐車場経営については、プロにご相談ください

コインパーキング経営のことなら、株式会社トヨタエンタプライズへご相談ください

空き地を利用した駐車場経営を成功させるには、専門のノウハウが欠かせません。立地の見極めや集客しやすい駐車場レイアウト、その後の煩雑な管理業務など、必要なプロセスを一括して任せられる駐車場経営企業に相談しましょう。

株式会社トヨタエンタプライズでは、土地活用のプロフェッショナルがご質問やご相談に対応しています。土地活用のパートナーをお探しの方は、ぜひお問い合わせください

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